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ユーリ!!! 7話までを見て

 考えをまとめるために書く。大したことは書けないし、いきあたりばったりで矛盾もあると思うので、もしなにか思う人がいたら質問して下さい。私も考えたいので…。

 

 

 世間でも結構言われていると思うけど、勇利は自分が思っているほど普通じゃない。(ヴィクトルは3話の時に個性の意味では凡庸だと言っているけれど…)「どこにでもいるフィギュアスケート強化選手」と本人は言うけど、今はその強化選手は勇利一人だし、GPFに出てる時点で相当な実力者であることは視聴者もみんな分かっている。

 でも、勇利はずっと自分に自信が持てないでいた。だからそんな自虐じみた表現をした。勇利の自信については3~4話、7話の辺りで描かれていて、まさにそれを身につけてきている真っ最中だ。

 自信を持てずに失敗が多い勇利の姿を見てきた周囲は、勇利のことを「天才ではない」と思っている。ミナコ先生は「天才じゃないけど、環境には恵まれていた」と。その環境こそが周囲の勇利に対する愛が現れたもので、ヴィクトルと出会ってから勇利は一人じゃないこと、みんな自分を尊重してくれていたことに気づいてその愛の存在が分かるようになる。「Yuri on ICE」で愛を授かっていた自分の競技人生をプログラムにする。

 

 これは私が個人的に思っていることだけど、『ユーリ!!!』の世界の愛は、真摯に向き合い信じることなんだと思う。そこには性別は関係なくて、人だけがある。その存在を愛する。この時の相手は他人であったり、家族であったり、自分であったりする。

 勇利は愛に気づいて、外に目が向くようになった。そのうちに自然と、自分が愛を与えるということも無意識にやり始めているんじゃないだろうか。その相手が尊敬と憧れの対象であり、愛を気づかせてくれた人であり、今はグランプリシリーズに共に立ち向かうヴィクトルだった。

 7話で不安に陥りながらもヴィクトルが離れていくことは無いことを「知ってるよ!」と叫ぶ勇利はヴィクトルという人間を信じている。ヴィクトルと時間を重ねてきたから分かっている。それが愛なんだ。

 対して、ヴィクトルが勇利の不安を分かっていなかったっていうのは結構酷い話でもあり、ヴィクトルの他人を気にしない性格が現れた「らしい」部分でもあり、また別の意味で興味深かった。

 ヴィクトルは「何を考えているか分からないが世界を驚かす天才」として最初に描かれていた。それに勇利もユーリも世界も振り回されている。しかし、4話で勇利が愛に気づくようになってからヴィクトルの内面が描かれることが増えてきた。(5話のスケーティング中のモノローグとか)天才は遥か高いところにいる何を考えているか分からない神様みたいなもので、そいつが徐々に地に足を付けた存在として表現されるようになって、駐車場のシーンのやりとりで「天才だが完全ではない人間」になった。

 この、4話を超えてからヴィクトルの内面描写が多いと言うのがおもしろいと感じた。

 愛に気づいた勇利は、変わらないもの・変わってしまったもの、そこに何があるのかよく見えると言っている。世界がよく見えるようになったんだ。それにシンクロしてよく分からなかったヴィクトルの描写が増えることに不思議な因果を感じている。個人的にそう感じているだけでこじつけだろうけど…。

  駐車場のやりとりからの泣いた後の不思議と清々しい気持ちで始まった演技、本当に良かった。勇利の「ヴィクトル驚くかな」「もっと強くなれる」「ヴィクトルの想像を超えられる」という熱くなる展開。アスリート勝生勇利の姿に感動した。

 ヴィクトルは色々なものを勇利に与えて、返ってきたものがヴィクトルの代名詞をヴィクトルもやらないような形で飛んで驚きを与えることだったと思うと、問題のラストシーンも「そりゃしちゃうよな」と思える。ヴィクトルが最も求めることの一つが驚きだし。

 「僕、良かったでしょ!?」もその一言に成長が見えてとても嬉しくなった。そう言えるようになったのも多分愛のおかげなんだろうなぁと思う。

 

 

 ありきたりなことしか言えなかったけど、こんな文章を書いてしまったのも7話のせいだ。本当にすごかった。なんかめちゃくちゃ興奮して何度も見てしまったしすごく考え込んでしまった。愛の形について考えたり、表現に携わる人は余計にそうだったと思う。 

 気になることもいくつかある。

 ヴィクトルはイマジネーションの枯渇とか、老いとか、結構追いつめられた状況にいると思うけど、自分の選手生命に対する内心の吐露が今のところない。復帰に関わることなのできっと語られると思うけど…。

 あと、勇利がフリップで終わるのか、ということも。ヴィクトルの想像を超えてもっと強くなろうとするなら、世界で初めて公式試合で飛ぶジャンプを手に入れることが選手勝生勇利のフィニッシュになるような…。

 

 何はともあれ、これからも見守り応援していきたい。

 ここまで読んで下さりありがとうございました。